ホーディング障害とは?

ゴミ屋敷問題とホーディング障害

精神障害の種類の中でホーディング障害があります。
この障害は現在人が住んでいる居住空間で必要のない大量の物品を収集しているにもかかわらず、この行為を止めることができず、好意により著しい苦痛や不全の問題を起こしている行動パターンの障害です。

このホーディング障害は、日本だけで発症する病気ではなく海外では、物を捨てられない及び片付けられない症状のある人をホーディングと呼んでいます。
日本では脅迫性貯蔵症・ため込み症候群とも訳されているものです。

ゴミ屋敷等の原因ではほとんどの場合このホーディングが原因と言われております。
この障害は心理学的にはOCDとも呼ばれている不安症のタイプのひとつとなっております。

この障害の心理的なもの

ホーディングの精神障害になった心理状態があり、人によってこの心理状態は様々です。

主な心理的な原因としては、本来ゴミ屋敷などのゴミ問題となっている自分の所有地に第三者がゴミ類を不法投棄されたことに対する怒りの心理、土地や建物が本人の所有となっている場合がほとんどです。
居住している地域の人たちや親族との交流がほとんどなく不信を抱いている状況で、自分の所有している財産となる土地や建物に対する不安がある場合、対象は特に決まっていないのだが処分することへの罪悪感があります。

その他に考えられる原因としては、地域との交流がなく疎外感や孤立感がある場合や収集癖が本来あり病的にまで高じている状況、ゴミに対して感情移入を起こし寂しそうまたは悲しそうに感じることでゴミを拾ってくるなどが心理的な原因としてあります。
これらの心理的な症状は発症することで、本来必要でないゴミを蓄積することでゴミ屋敷問題に発展することになります。

どのような人がなるのか

ホーディング障害になる人はどのような人と考えると、まず考えられるのがほとんどのゴミ屋敷問題で対象となっている人が中高年以上の年齢ということです。
若い年齢でゴミ屋敷問題の対象者となっていることが少ないため、徐々にこの精神的障害が発症して大きくなっていくことになります。

このゴミ屋敷問題に発生する障害の前兆として考えることができるのが、後片付けできない人たちです。
メディアでも取り上げられることがある片付けできない人たちが住んでいる部屋を汚部屋としていることです。
普段の生活で必要なものだけを部屋の中に置いておくのであれば、部屋の中にある荷物と居住空間のバランスがとれていないことになります。
しかし、汚部屋の居住者は無駄なゴミを蓄積しており掃除をしていないのが特徴です。

このまま年を重ねていくとゴミ屋敷問題の対象者になる可能性が高くなります。
若いうちにできるだけ症状を治す努力をする必要があります。