ゴミ屋敷住人とハチの巣騒動の結末

ごみ屋敷は時に隣人とのトラブルになる

テレビでも隣人トラブルから事件になったなど隣近所の問題も大きくなれば事件になるという事が報道されていますが、ごみ屋敷問題も、近隣住民とのいさかいにつながります。

例えばある女性が暮らす家の近所にごみ屋敷があり、そこに蜂の巣が出来てしまい大騒ぎになったという話があります。

今まで蜂なんて来たこともないような住宅地、どこから蜂が飛んできたのか?と思って様子を見ていたら、なんと隣の家のベランダに大きな蜂の巣があったといいます。

蜂の巣の騒動・・・問題はごみの問題へ

お隣に行き呼び鈴を鳴らしましたが、ふだんから近所付き合いもなく籠ったままの60代女性の家なので応じません。
毎日尋ねるとやっと出てきて事情を話して業者に蜂の巣を駆除するように依頼してほしいというと、業者でも何でも家にあげたくないというのです。

玄関先からちょっと覗くとまさしくそこはごみ屋敷、玄関ぎりぎりのところまでごみ袋が山のようになり、靴も変色したものが玄関先に一杯、老化はモノが散乱し、足の踏み場がないように見えたといます。

通常こうした人はご近所から排除されるか避けられることになりますが、このごみ屋敷の住人はもともと朗らかでいつも挨拶を交わしてくれるいい人だったようです。
それがご主人の突然死にあい、お子さんがいない状態で、それ以降お隣の方は一変したといいます。

蜂の巣の問題は困ったことでしたが、ご主人をなくされてからのことなので、攻める気持ちにもならず、どうしたものかと迷っていたのですが、結局この女性、お隣さんと仲良くなろうと考えました。

業者を呼んでもらうためにお隣と仲良くなる

身よりもなく知人もいない状態、だからこそ引きこもりになっていると考えて、お隣さんがスーパーに行くとき、いい天気ですねとか、今日はどちらへ?と話しかけてみたようです。

最初はそそくさと逃げていくような感じだったのが、だんだんと反応が変わってきておはようございますと挨拶をしてくれるようになりました。
ある日お隣さんの方から、蜂の巣で迷惑をかけて・・・ベランダにあると怖いので業者を紹介してくれませんか?と声をかけてくれたといいます。

その後、駆除が出来、なんと自分からごみ屋敷をなんとかしようと考えたお隣さんは家財などを業者に依頼し、処分したようです。
コミュニケーションを取る事が、こうした心の変化につながったという事ですが、これはあくまでもうまくいった例です。

声をかけた女性も素晴らしいと思いますし、その女性の声にこたえて何とかしなくてはと重い腰を上げたことも、本当にいい事でしたが、すべてがこういう風につながる事はりません。

ただ孤立される人がいないように、ご近所や自治体で声を掛け合うなどすることで、高齢者がごみ屋敷問題の主軸となってしまう事も予防できるのかも知れません。