ホーディングの心理的メカニズム

ホーディング障害の心理的な面

ホーディング障害は、精神障害の1つと言われておりいろんな心理状態が生じることでこちらの精神障害を発症することになります。
心理状態としては怒り、不安、罪悪感、孤立感そして同情があります。
これ以外には物を集める収集癖が心理状態として考えることができます。

これらの中で怒りと収集癖以外の心理状態は、自分の内面的心配が影響されています。
不安や罪悪感、孤立感や同情は自分に対する心理的な問題でゴミを蓄積することで紛らわすことになります。

収集癖や怒りの問題は自分自身よりも外的な心配が働くことで起こる精神障害になります。
物を集めたい衝動が限度を超える場合や不法投棄などの自分に対して行われた怒りなどが原因と考えることができます。
これらの症状が発症することでゴミを蓄積しゴミ屋敷問題が起こることになります。
このゴミ屋敷問題の精神的障害としてホーディング障害が発症することになります。

治療方法

ホーディング障害は、心理的な原因によりゴミを蓄積してしまう病気ですが、治療することで障害を改善することが可能となっています。
治療として行なえる方法が薬物療法と認知行動療法があります。

精神科や神経科そして心療内科で治療を受けることができる方法です。
薬物療法では、精神障害に対応することができる薬を利用して治療を行う方法です。
抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬や抗不安薬を利用することになります。

抗精神病薬は、幻覚や妄想などといった思考や知覚に関する異常を抑える効果があります。
そうした病的な興奮状態を落ち着かせるための薬です。
抗うつ薬は、憂うつ落ち込んだ気分を改善する場合や意欲またはやる気を起こさせる働きがある薬です。
これらの治療薬を利用してホーディング障害の薬物治療を行います。

認知行動療法では、精神障害者のものごと対する受け取り方や考え方に働きかけることで気持ちを楽にする精神療法になります。
この認知行動療法を行う場合には、現実的な考え方を行うことができます。
また、ゴミ屋敷の影響により問題となる二次的被害の治療も行う必要があります。

二次的被害の対応

ゴミ屋敷問題の二次的被害では、ゴキブリによる喘息問題があります。
ゴミ屋敷の影響によりゴキブリが増殖した場合には喘息の問題があります。
ハエが増える場合には赤痢やチフスそしてコレラ等の問題があります。

これらの症状以外にもネズミがゴミ屋敷の中で生息するため様々な症状を発症させる原因となります。
これらの二次的治療も確実に行う必要があります。

ゴミ屋敷の問題は、本人の病状や二次的被害からさらに進むことで火事や家の傾きなどの原因となります。
放置しておく事はこれらの問題が発生することになるので、迅速に対応する必要があり、地域の人たちだけでなく親族とのコミュニケーションが重要です。