高齢者はなぜ処分できないのか?
若い時にはそういう事もなかったのに、年齢を重ねていくと昔母によく言っていた「そんなものとっておいてどうするの?」というセリフを娘からいわれている・・・という経験がある方も少なくないでしょう。
戦後を経験されている方は、物がない時代を必死に生きてきたので、物を大切にする、処分できないという事もわかります。
でも、現代、60代、70代といえば戦後といっても子供世代だったのですから、それほど物への執着心がないのでは?と思います。
それでもなぜ、物をためこもうとするのか、処分できないのか?高齢になってみないとわからない何かがあるのかもしれません。
粗大ごみ放置が当たり前?限界集落の現実
限界集落という言葉も、新聞や雑誌、テレビなどでよく聞くようになっています。
限界集落というのは、その地域の人口の半数が高齢者という状態の集落です。
こうした地域に暮らすお年寄りの住宅、その周辺には、粗大ごみ?と思われるものが山と積まれていることが多く、冷蔵庫、洗濯機、時に車もそのまま放置されています。
この風景は珍しい事ではないので、限界集落では何を怒る人もいませんし、片づけようとする人もいません。
不用品だとわかっていますし、処分が必要な事もわかっているのですが、何せ、運搬する力もなければ、処分するために移動する車もないという状態なのです。
自治体の多くが、粗大ごみなどは処分場に持ち込みする事になっていて、運転が出来ない、体力がないお年寄りは家の周囲に放置するしかなくなります。
体力があっても体が不自由だったりして運ぶことが出来ない、ひどい場合には外に出すこともできず、家の中で不用品に埋もれて生活している方もいます。
リサイクル家電の処分・・これもできない人が多い
家電リサイクル法が成立し施行されてからは、粗大ごみとして指定家電品を処分できんかうなりました。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などはリサイクルして資源を有効に利用しようという事で、リサイクル法ができました。
これらの電化製品を処分するためには家電店で引き取りを依頼したり、市区町村に問い合わせて持ち込み場所を聞くなどが必要になりますが、これを高齢者が出来ないのです。
電気店に引き取り依頼する場合、購入したお店、若しくはこれから家電品を購入するお店で処分する事が必要となるのですが、購入したお店を思い出せない、新しい家電品を購入する予定がないということで処分できずにいます。
粗大ごみの処分が出来る間に業者に依頼を
お子さんや知人の方などに相談できない状態なら、清掃業者に依頼して処分や清掃をしてもらうこともできます。
自分が亡くなってから子供たちに迷惑をかけるよりも、自分が生きているうちにしっかり処分するという事を考えましょう。
また親御さんが処分や清掃が出来ない状態でいるなら、業者を呼び清掃するようにお子さんの方がうながし、必要なものと処分していいものなど仕分けして、業者に清掃、処分してもらう様にしましょう。